火力発電所などの固定発生源から排出される窒素酸化物(NO)は現在、アンモニアを還元剤として除去されています。しかし、アンモニアは有害であり大気中に排出されることで、二次的な環境汚染を引き起こす
可能性があります。そこで、アンモニアに代わり、天然ガスを還元剤としてNOを除去する反応(CH4-SCR)に大きな注目が集まっています。
当研究室では、このCH4-SCRにグリコサーマル法で合成したガンマ型酸化ガリウム-アルミニウム複合酸化物が高い活性を示すことを見出しています。さらには、ジエチレントリアミン中で合成したガンマ型酸化ガリウム-アルミニウム複合酸化物は、グリコサーマル法をはるかに上回る高活性を示すことを見出しました。
現在では、実用化に向けてのコスト削減のため、共沈法での合成を試みています。そしてソルボサーマル法で合成したガンマ型酸化ガリウム-アルミニウム複合酸化物を超える活性を持つ触媒の開発に期待が集まっています。
メタンによる窒素酸化物の選択還元