色素増感太陽電池は、導電性ガラスにチタニア半導体を焼き付けて色素を吸着させた電極と、導電性ガラスの対極から構成されており、電解質溶液を介した電気化学的なセル構造を持つのが特徴です。また、材料が安価であることと、作製に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として多くの期待を集めています。
当研究室では、LUMOレベルの高い有機色素と、バンドギャップを広げた修飾チタニアの組み合わせにより、1.0 Vの高い開放電圧を持つ色素増感太陽電池の開発に成功しました。この開放電圧は、チタニア系の理論開放電圧0.93 Vを超えるものであり、低電流ではありますが、高電圧を要求される用途への応用が期待されます。
色素増感太陽電池